2025/1/22どうなる MCCP!
昨年から多くの含有調査依頼をいただいている
「中鎖塩素化パラフィン(以下、MCCPと省略)」についてのお話です。
MCCPは塩素化炭化水素の一種で、工業製品に広く使用されており、
金属加工油剤には極圧添加剤として加工性を高める効果があることは知られています。
このMCCPについてですが、環境や人へのリスクから、国際会議で使用規制の検討が進められております。
詳しくは、以下のURLを参照してください。
https://www.meti.go.jp/press/2023/10/20231020002/20231020002.html
現在、金属加工油剤に使用されている塩素系添加剤はMCCPが主で、
全国工作油剤工業組合調べによると、
2024年塩素系加工油剤の国内販売数量は2,780,000L(13,900ドラム)に上ります。
MCCPの環境や人へのリスク懸念は現在に始まった問題ではなく、
今までにも脱塩素に取り組まれた企業は数多くあると認識しております。
金属加工油剤にMCCPが使用される場合は反応性(極圧性)の高さから
SUSなど難削材の切削や塑性加工など加工難度の高い分野で使用され、
上記の加工油剤販売数量が物語る通り、加工性や生産性を優先し、
思うように脱MCCPが進まない状況から、そのハードルがいかに高いかが分かると思います。
MCCPを取り巻く背景から、今後MCCPが廃絶物質として製造・使用できなくなる
或いは使用し難くなる可能性は大いにあり得ると考えられます。
加工内容によって脱塩素が難しいのは事実です。
しかし、脱MCCPは可能です。
弊社は昨年から脱MCCPの取り組みを積極的に行っており、
切削・塑性問わず代替品よる加工実績を積み重ねております。
MCCP問題でお困りのお客様につきましても
代替品の提案・安定供給の体制は十分に整っております。
あらゆる問題に向き合い、安全なものを、安心して提供することが
サンワケミカルの使命です。